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カメラ3台で寸法角度測定


こんにちは。南野です。

昨年末から年度末までの大変忙しい時期から一段落、少々ホッとしております。

ただ、お客様におかれましては早速今週から本格的に作業を開始された方も多いようで、今週半ばあたりから沢山のお問い合わせを頂いております。皆様の熱心さに感服すると同時に、使いやすいソフトやシステムをより早く完成させる責任を感じております。

さて、今回は「カメラ3台で寸法角度測定」というタイトルで、近日納品予定の製品について少し書かせていただきたいと思います。

EasyInspectorのマルチカメラ機能を使用すると(複数台のカメラを使用して)一度に複数の箇所や異なるアングルで画像を撮影、検査できることはご存知の方も多いかと思います。

このシステムは3台のカメラを使用して丸鋸の先端部の加工精度を測定・検査するものです。


丸鋸の先端には超硬合金という非常に硬度の高い金属が付けられていて、この部分で木やコンクリート、金属などを切断します。そのためこの部分の加工寸法や角度は丸鋸の性能や寿命を左右し、非常に厳しい加工精度が求められます。

しかしながらこの部分の大きさは数ミリ程度と小さく、人が測定するにも非常にいい目と器用な手先を持った熟練者でない限り、なかなか正しく測定できません。

実際「マイクロメーター」、「ダイヤルゲージ」といったもので測定しているのを見せて頂き、実際にやらせて頂いたのですが手先のほんの少しのブレ(0.5ミリ程度)でも値が大きく変わってしまい、安定した測定値が全く出せませんでした。(信じがたいのですが熟練者が集中力をもって測定すると数%のバラつきもありません。)

ただ、検査項目は角度、寸法など合わせるとざっと20種類。熟練者でも多大な時間と労力を割いて測定・記録しなければならず、生産のボトルネックとなっていました。今回のシステムはこの検査を自動化し、誰でも素早く検査できるようにしたいというご要望によって数年前に開発したもののリピート品になります。

丸鋸を置き、測定開始ボタンを押してから指定項目の測定が終了するまで数秒、データは自動的に保存されるため重宝頂いております。

3台のカメラを使うと他にも様々なことが可能になると思います。もし「こんなことできないか」「こんなことやってみたい」など、思いつくことがありましたら何なりとお知らせ下さい。

(2013.4.12)